令和元年度「災害時外国人サポーター養成講座」を開催しました
- 公開日:2019年12月03日
NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会代表理事の土井佳彦氏を講師としてお迎えし、山口県・山口県国際交流協会主催、山口市・宇部市・周南市共催により、今年度は県内3か所で「災害時外国人サポーター養成講座」を開催しました。参加者は、山口市37名、宇部市、32名、周南市24名、延べ93名でした。
①10月19日(土)【基礎編(山口市)】
当協会の災害時の外国人支援に係る取組の紹介の後、「災害時の外国人支援」と題し、土井講師にご講演をいただきました。また、後半は外国人に伝わりやすい「やさしい日本語」について学びました。実際の山口市の避難所名簿や罹災証明書をやさしい日本語に言い換えて説明するワークや、災害用語をやさしい日本語に書き換える作業を体験しました。気象庁の「多言語辞書データ」や、(一財)自治体国際化協会の「多言語表示シート」、多言語音声アプリ等、災害時の外国人支援に有効な役に立つツールについてもたくさんご紹介がありました。
②10月19日(土)【実践編(宇部市)】
当協会は大規模災害時に外国人に対して多言語による情報提供等を行うための「多言語支援センター」を開設する協定を県と締結しています。
実践編として、多言語支援センターの開設・運営訓練と避難所巡回を参加者の皆様に体験いただきました。まず、多言語支援センターの開設・運営訓練として、総務班(センター開設の周知、避難所巡回のルート作成等を行う班)と情報班(外国人に必要な情報を選別してやさしい日本語を含む多言語に翻訳する班)に分かれ、各班の作業を行いました。また、非常食の試食の後、避難所を巡回して外国人の方へ困りごと等の聞き取りを行う避難所巡回訓練を実施しました。
講座には日本人の方だけではなく、留学生の方も多く参加してくださり、翻訳や通訳の場面で大活躍でした。また、避難所巡回訓練には外国人被災者役として5名の外国人住民の方にご協力をいただき、訓練の後は、被災者役の方から避難所巡回訓練の改善点や感想を発表していただきました。
③11月9日(土)【実践編(周南市)】
宇部市と同様、多言語支援センターの開設・運営訓練と避難所巡回訓練を実施しました。講座の開催にあたり、周南市防災危機管理課から非常食をご提供いただき、昼食時にはアルファ化米の試食を行いました。避難所巡回では12名の在住外国人の方から外国人被災者役としてご協力がありました。訓練の後に、グループ毎に研修のふりかえりを行い、長期的に多言語支援センターを運営していくための改善点や研修を通しての感想等についてお話いただきました。
県内3か所での講座を通して、18名の方に「災害時外国人サポーターとしてご登録いただきました。
3日間にわたりご指導をいただいた講師の土井様、共催での講座開催にご協力をいただいた山口市・宇部市・周南市、外国人被災者役としてご協力いただいた在住外国人の皆様、ご参加いただいた皆様、関係機関に厚くお礼申し上げます。
来年度も引き続き災害時外国人サポーター養成講座の開催等を通して、災害時の外国人支援の体制づくりの整備を図ってまいります。