第3回多文化共生フォーラムを開催しました!
- 公開日:2018年09月13日
8月19日(日)に(公財)山口県ひとづくり財団と共催で第3回多文化共生フォーラム「世界とつながる山口~外国人にも日本人にも“やさしい”まちをめざして~」を開催し、当日は約170名の方にご参加いただきました。
◆第1部◆
第1部は落語家の桂かい枝さんに「やさしい日本語落語」をご披露いただきました。「やさしい日本語」は普段私たちが使用している日本語を外国人にも分かりやすいように配慮したものですが、外国人だけではなく子どもや高齢者、障害者にも分かりやすい情報伝達の手段として注目されています。桂さんのやさしい日本語による落語の解説、小噺、落語を通して、日本人も外国人の方も一緒に笑って、日本の伝統的な落語に触れる素晴らしい機会となりました。最後は参加者の中からインドネシアとフィリピン出身の3名の方にご登壇いただき、桂さんと一緒に落語にチャレンジしていただきました。最初から最後まで笑いの渦に包まれた第1部でした。
◆第2部◆
第2部は、コーディネーターに特定非営利法人多文化共生リソースセンター東海代表理事の土井佳彦さんをお迎えし、「ご近所さんは外国人?どうする外国人住民とのコミュニケーション」というテーマで外国人住民によるパネルディスカッションを実施しました。パネリストのサポコタ・ナビンさん(ネパール出身・山口大学国際総合科学部)、ヘマ・ガルベスさん(スペイン出身・山口県国際交流員)、劉清さん(中国出身・中国語通訳)の3名に、来日してから日常会話ができるようになるまで、日本語がある程度分かるようになってから現在まで、日本人とコミュニケーションする際に困ったエピソードなどをお話いただきました。「友達と街を歩いていて、日本人の友達には渡すのに、外国人だから分からないだろうとチラシを渡してくれないことがある」、「日本語で話しかけているのに英語で返事をされることがある」、「日本語ができても災害の言葉は難しく、“避難して”と言われるより“逃げて”と言ってくれた方が分かりやすい」、「日本語がある程度できるようになるとニュースが理解できたり、SNSで自分の気持ちを発信できたりするようになって居場所があると感じる」、「山口弁を覚えて、自分も山口の人だと思うことができるようになった」、「子どもを小児科に連れて行った時に、先生が分かりやすい日本語で説明してくれて嬉しかった」、など、3名がそれぞれの立場から、これまでの経験をお話してくださいました。
最後にコーディネーターの土井さんから、「やさしい日本語」の「やさしい」には「優しい」と「易しい」の二つの意味があり、相手のことを思いやったコミュニケーションが大切とアドバイスをいただきました。
山口県国際交流協会では、今後も多様な背景を持つ人々が活躍できる多文化共生の社会の実現を目指して様々な事業を展開していきますので、引き続き皆様のご理解とご支援をお願いいたします。